金融会社フイユ・ブランシュ現取締役社長。
兄と妹がいたものの夭逝しており、早々に家業を継ぐことが定められていた。
小さい頃は斜視を理由にいじめられていたものの、思春期にやり返して以降周囲から恐れられるようになった。
ある事情で背中一面に竜（蛇）の刺青を入れている。
妻子には自分の職業の実態を隠しており、負債者キースについては友人だと言い張っている。

不動産会社、アンタレス・リアルエステート元代表取締役社長。イギリス出身。
とある企業の孫請け工場の工場長を父に持ち、土地ぐるみの差別を受け育つ。
不法滞在労働者を対象としたマンションビジネスを行っており、マフィアや政治家のマネーロンダリングにも手を貸していた。
差別からよくかばってくれた幼馴染の女性とは今でも連絡を取り合っているが、彼女の思いには気づいていない。

職能:  取立／闇討

当事者の代わりに取立や闇討を行うため、端金で雇われた外部委託の人間。
普段はティユール商会に所属しており、武器商人シェックのボディガードをしている。略称はパコ。元傭兵の大男。腕っ節は確かだが、かつて戦場で受けた傷のため、思考能力・記憶力が低下している。
駄菓子や知育のおもちゃが好き。

職能:  脅迫

表向きは雑貨商「ティユール商会」責任者。その実態は老獪な武器商人であり、銃火器、刃物など種類を問わず提供する。通称であるシェック（まだら）という名は、左手の半分ほどを覆う爛れた傷跡に由来する。
パイプ愛好家で、海泡石のものを愛用している。

職能:  総取

ティユール商会に務める事務員で、公認会計士の資格を持っている。
大企業のお抱え会計士、場末のマジシャン、カジノディーラー、詐欺師を経て現在の職に就く。略称はベルント。
趣味は長距離の水泳、特技は手品。
※彼が主人公として登場する他作品は こちら

職能:  誘惑

武器商人ザムエルと内縁関係にあたる、手練の高級娼婦。
飄々として掴みどころがなく、人を喰ったような態度で相手を翻弄する。 女衒ジェロームとは顔見知り。
ハニーレモネードとチーズケーキが好物。

職能:  交換

マネーロンダリング、不正送金、口座の改竄などを行う地下銀行「シリウスファンド」頭取。傲岸不遜な自信家。
スラム育ちであることを密かにコンプレックスに感じており、表向きには隠している。
酒好きで、スコッチよりバーボン派。

職能:  護衛

傭兵派遣会社リザーブドスペア取締役社長。
要人の護衛などを引き受けており、略称はレオ。２メートルを超える長身で、自身も従軍経験がある。
身体能力と仕事の正確さで、内外での評価は高い。同業者ハーラルトとは古い知人であり、何度か依頼も受けている。
趣味は哲学書を読むこと。元軽業師の恋人がいる。

職能:  調査

三流タブロイド誌「エメラルド・クリーパー」に投稿しているフリーライター。ガンツと名乗っているものの、偽名と思われる。経済界や政治家などにも幅広く顔が利く。

堅忍不抜の信念をもち、あらゆる手段を用いて真実を暴き立てる。
飼っている黒猫と同棲している恋人には頭が上がらない。

職能:  逮捕

刑事警察所属の諸悪を憎む刑事。階級は警部。元機動隊員の熱血漢でスタンドプレーが多い。
しかしどこにでも飛び込んでいく勇敢さで抜群の検挙率を誇る。賄賂を受け取らないことで有名。
妻子に何年か前に逃げられ、寡夫暮らしである。

職能:  再分配

美容品製造会社セディア・ヴィオラ代表取締役社長。他に農園、貿易会社を複数経営する実業家。 高利貸ジョアシャンの金主、負債者キースの株主でもある。
決して争いを好まず、本件も穏やかな解決を望んでいる。
軽んじて無視できないような影響力を持ち、あらゆる相手に顔が利く。
薔薇の栽培が趣味で、彼が交配した薔薇は「小さな波紋」という名で出回っている。

職能:  還付

エウノミアー税理事務所所長。敏腕税理士で、変わり者だが業務に関しては一流である。かつて篤志家ジェンコの薫陶を受けた快男児。
元々はすれた若者だったが、適切な教育によって更生した。
ボッティチェッリの絵と、映画『天井桟敷の人々』を好む。

職能:  混乱

高利貸ジョアシャンと、その妻ジゼルの娘。言葉を話せるようになったばかりで、歩きまわるのも大好き。
活発で物怖じしない性格であり、何をしでかすかわからない。
世界中のみんなが友達だと思っている。母親の作るお菓子、特にクッキーが好物。

職能:  足止

デートクラブ「娼館ピスティル」を運営する女衒。
気さくで非常に面倒見がよく、彼のデートクラブには行き場をなくした多くの女性たちが身を寄せている。高利貸ジョアシャンとは幼馴染で腐れ縁。
内縁関係である女性との間に、行き場をなくした複数の養子を抱えている。

職能:  半減

金融・投資会社「タウベンブルート」代表取締役社長。貸金業の規模としては、高利貸ジョアシャンよりやや規模が大きい。略称はハル。冷徹で残忍だがその自覚はあまりない。先天性白皮症で夜間での行動が主立っていること、時として債務者の肉体と金銭を引き換えにする容赦の無さから「吸血鬼」とあだ名されている。
オペラ歌手の妻がいる。好物は生牡蠣。

職能:  保護

高利貸ジョアシャンの妻。エメの母でもある。針子をしながら子育てもする職業婦人。
朗らかで社交的、肝が据わっているが、もともと貴族の家系出身で潔癖なところがある。
負債者のことは夫の友人だと思っており、当事者たちが行っていることの違法性については一切関知していない。
バツイチで、浮気をした元夫の借金を背負わされていたが完済。それをきっかけに、現夫であるジョアシャンと結ばれた。