<p>田中菊雄先生の『英語研究者のために』を読み進めている。ていねいな文で書いてくだすっているから理解しやすく、すぐ読み終わってしまいそうだが、もったいなくてわざとモタモタ読んでいる。<br>名言だらけの本書のうちで「至言だな」と思ったくだりがあった。</p><blockquote><p>相当に英語の進んだ人でも和文を翻訳するとなると、和文をそのまま直訳しなければ承知のできない人が多い。</p></blockquote><p><cite>田中菊雄『英語研究者のために』36ページより引用</cite><br>このくだりには「いかにも」と昔から私も思っていたが、続いて、</p><blockquote><p>(中略)だから和文英訳というような練習をせず、むしろ自由作文(free composition)として、題を出して、その題意内容などを説明して、最初から英文で書かせる方が、あまり苦しまずにかえってすらすらとした英語らしい文がが書けるというのである。</p></blockquote><p><cite>同上より引用</cite><br>ここに大変納得した。<br>英語(に限らぬ外国語)学習者にとっては周知のことかもしれないし、瑣末なことかもしれなが、目からうろこが落ちる思いだった。</p><p>私は時折海外サイトでメッセージのやりとりをすることがあるのだが、直接英文を作るようにしている。高校時代は和文英訳に苦しみ抜いたというのに、こういったやりかただと確かにかえってやりやすい。<br>もちろん私は英語に関しては門外漢(門外女?)もいいところだし、ろくろく英文も読んでいないから、出来上がった作文は見事に拙い。<br>いま私が主張したいのは、「和文英訳より直接英文作ったほうが楽というのはマジ」ということだった。</p>
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